2020.07.18 - Cinema Music Composers
		Emily Johnny Mandel (1964)

（2020年6月29日に Johnny Mandel さんが亡くなりました。哀悼の意を込めて特集します。）


Cinema Music Composers シリーズ、
今回は Johnny Mandel を取り上げたいと思います。

Johnny Mandel は主にジャズアレンジャーとして活動してきた人ですが、今回は彼が手掛けてきた映画音楽、コンポーザーとして活躍したことを中心に2回に分けて取り上げていきたいと思います。

Johnny Mandel は1925年、ニューヨーク生まれ。ジュリアード音楽院等で音楽理論を学びました。1940年代にジャズのトランぺッターとして活躍、1950年代に入ると、Woody Herman、Count Basie、Stan Getz などのレコードでコンポーザーとして名前がクレジットされるようになります。またアレンジャーとして活動を始めた頃もこの頃で、Chet Baker、Bud Shank、Quincy Jones、Sarah Vaughan などジャズ・ミュージシャンのアレンジを担当するようになります。

1958年にはロバート・ワイズ (Robert Wise) 監督作品の映画『私は死にたくない』(I Want To Live!) の音楽を担当。映画に Gerry Mulligan、Shelly Manne、Art Farmer、Bud Shank など当時の人気ジャズミュージシャンが出演し、全編、モダンジャズに彩られた映画となりました。この映画のサウンドトラックが Johnny Mandel にとって初のリーダーアルバムとなり、同年『Johnny Mandel's Great Jazz Score I Want To Live!』がリリースされました。

第2回に続く。


Hershey Bar (Johnny Mandel) / Anita O'Day (1959)

まず初めに、Johnny Mandel が初期に手がけた楽曲を。1959年に Verve Records からリリースした Anita O'Day と Jimmy Giuffre のアルバム『Cool Heat』に収められた楽曲を。軽快なリズムに、Anita O'Day の低めのスキャット。


Emily (Johnny Mercer-Johnny Mandel) From "THE AMERICANIZATION OF EMILY" / Johnny Mandel (1964)

Emily (Johnny Mercer-Johnny Mandel) / The Singers Unlimited (1971)

1964年公開の映画『卑怯者の勲章』(THE AMERICANIZATION OF EMILY) から主題曲 "Emily"。詩は Johnny Mercer が書きました。映画の方は翌年『サウンド・オブ・ミュージック』(THE SOUND OF MUSIC、1965) に出演するジュリー・アンドリュース (Julie Andrews) がヒロイン。映画公開後、この曲は人気を博し多くのシンガー達が歌いました。
僕が初めて聴いた、The Singers Unlimited のバージョンも一緒に。


The Shadow of Your Smile (Paul Francis Webster-Johnny Mandel) From "THE SANDPIPER" / Johnny Mandel (1965)

The Shadow of Your Smile (Paul Francis Webster-Johnny Mandel) / The Singers Unlimited & Oscar Peterson Trio (1971)

Johnny Mandel の代表曲、ジャズのスタンダードナンバーなりました。1965年公開の映画『いそしぎ』(THE SANDPIPER) から。詩は Paul Francis Webster によるもの。同年、グラミー賞とアカデミーベストオリジナルソング賞のダブル受賞となりました。
これも The Singers Unlimited も一緒に。演奏は Oscar Peterson Trio。


The Shining Sea (Johnny Mandel-Peggy Lee) From "THE RUSSIANS ARE COMING, THE RUSSIANS ARE COMING," / Irene Kral (1966)

The Shining Sea (Johnny Mandel-Peggy Lee) / Peggy Lee (1967)

1966年公開の『アメリカ上陸作戦』(THE RUSSIANS ARE COMING, THE RUSSIANS ARE COMING,) から。歌っているのは Irene Kral。詩を Peggy Lee が書きました。その Peggy Lee のバージョンも合わせて。


A Time for Love (Johnny Mandel-Paul Webster) From "AN AMERICAN DREAM" / Janet Leigh (Dubbed by Jackie Ward) (1966)

A Time for Love (Johnny Mandel-Paul Webster) / The Singers Unlimited (1975)

1966公開の映画『殺しの逢びき』(AN AMERICAN DREAM)から。タイトルバックと ジャネット・リー (Janet Leigh) が歌うシーンで使われます。ジャネット・リーの歌吹替は Jackie Ward が務めました。これも The Singers Unlimited のバージョンも合わせて。