竹内まりや様

 7月31日、大の飛行機嫌いの私を秋田からはるばる大阪へと呼び寄せたのは、まりやさん、あなたです。
 20歳で「山下達郎」という一人の人間に出逢い、それからというもの私の人生は大きく変わりました。いつだったかあなたは今までに出逢ったことのないタイプだったと達郎さんについて語っておられました。私も同じ気持ちだったなどとは、おこがましくて言葉にできませんが、当時、夢中で追いかけていた某シンガー・ソングライターがかすんでしまったことは言うまでもありません。
 もし、あなたが達郎さんのパートナーでなかったなら、私のあなたへの想いはさほど強くなかったかもしれません。友人は「どうしてまりやさんに嫉妬しないの?」などとつまらない質問を繰り返します。そういえば憧れの芸能人が結婚をしたという報道に、この世の終わりみたいに落ち込んだ友人のヤケ酒につき合ったこともありました。「祝福してあげるのが真のファンだ!」そんなお説教をしながら・・・。
 私は達郎さんが大好きです。そしてその達郎さんの妻であるまりやさんが大好きなのです。お二人は私にとって永遠の憧れです。まさに理想のご夫婦なのです。でも「Let It Be Me」を熱唱するお二人には、ちょっとだけ嫉妬してしまいました。
 特にまりやさんの熱い眼差しに照れまくる達郎さんを見た時、そして互いの手を取り合う光景には「負けた〜」という思いがしてなりませんでした(笑)。
 武道館ライブの初日、刻々と進む時計の針を気にかけながら、やむなく「駅」の途中で会場をあとにした私にとって、大阪ライブは感慨無量でした。ラスト20分が抜けてしまった未完成の武道館ライブを大阪で完成させることができました。アンコール開始と同時に、こぼれ落ちそうになった涙をぐっとこらえながら、あの素晴らしいシーンをしっかと胸に焼き付けました。今、目を閉じると走馬灯のようによみがえるあの日あの時・・・そして拾ってきた巨大クラッカーの銀テープが、ときめきと幸せをより一層強くしてくれています。
 まりやさん、最高の夏をありがとうございました。


黒沢美穂子





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