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aboutBonnie Bowden Part 2 : Bell Records 時代の Sérgio Mendes and Brasil '77
2025.07.07
Bonnie Bowden の続きです。
第2回は1974年に Bell Records からリリースされたアルバム『Vintage 74』辺りから聴いていきたいと思います。アルバム『Vintage 74』は Bonnie Bowden が参加した Sergio Mendes And Brasil '77 の2枚目のアルバムになります。
This Masquerade (Leon Russel) / Sergio Mendes And Brasil '77 (1974)
有名な Leon Russell のナンバーを。1974年に Bell Records からリリースされたアルバム『Vintage 74』から。このアルバムも前回に引き続き、Bones Howe がプロデュースしている作品で西海岸寄りのサウンドとなっています。前回と異なる点はオーケストラ・アレンジに Dave Grusin が参加していること。またギターで Antonio Carlos Jobim の名前も見つけることができます。Bonnie Bowden の声が艶めかしいです。
Waiting For Love (Randy Mcneill) / Sergio Mendes And Brasil '77 (1974)
同じく、アルバム『Vintage 74』から。曲を書いたのは、Bell Records でThe Fifth Dimension などに楽曲を提供していた Randy Mcneill というソングライター。後に Sandy Salisbury とも共作がある人です。
Funny You Should Say That (Brian Potter-Dennis Lambert) / Sergio Mendes And Brasil '77 (1974)
アルバム『Vintage 74』でも Brian Potter-Dennis Lambert の楽曲が取り上げました。Gracinha Leporace と Bonnie Bowden のダブルボーカルです。Brian Potter-Dennis Lambert の曲をラテンタッチにするととてもスマートでいい感じになります。
Don't You Worry 'Bout A Thing (Stevie Wonder) / Sergio Mendes And Brasil '77 (1974)
ここから、Stevie Wonder の曲を2曲続けて。1973年の Stevie Wonder のアルバム『Innervisions』収録曲のカバー。Stevie Wonder が自分の楽曲、"Bird Of Beauty" のポルトガル詩を Sergio Mendesに依頼したことがあり、Brasil '77 のメンバー達は Stevie Wonder と録音スタジオで会いました。そこで、盲目のStevie Wonder は声だけで Bonnie Bowden だと気づき、彼女の歌唱を称賛したそうです。
If You Really Love Me (Stevie Wonder-Syreeta Wright) / Sergio Mendes And Brasil '77 (1974)
この回のラストに素敵なこの曲を。オリジナルは1971年リリースの Stevie Wonder と Syreeta Wright のデュエットでした。冒頭はダブル・ボーカルで、サビのところで、Bonnie Bowden がソロで登場。これがとってもキュート！可愛らしく仕上がっています。
ここで、Sergio Mendes And Brasil '77 のもう1人のシンガーである Gracinha Leporace について少しだけ触れておきます。
Gracinha Leporace は1950年、ブラジルのイパネマ生まれ。1968年、彼女が18才の時には既にアルバム『Gracinha Leporace』をリリース。いくつかのグループを経て、Sergio Mendes がプロデュースを担当することになるグループ Bossa Rio に参加。この頃、Sergio Mendes と結婚。1970年には Bossa Rio のメンバーとして万国博覧会の催しのため来日もしています。Lani Hall が Sergio Mendes And Brasil '66 が離れた後は、Bossa Rio のメンバーを続けながらも Sergio Mendes And Brasil '66 に参加。そして Brasil '77 のメンバーとなります。
1曲、Gracinha Leporace のソロを聴いてみたいと思います。Paul Williams-Roger Nichols の有名な楽曲。1973年のアルバム『Love Music』に収録。少しハスキーで雰囲気ある声をしています。
I Won't Last A Day Without You (Paul Williams-Roger Nichols) / Sergio Mendes And Brasil '77 Vocal by Gracinha Leporace (1973)
* 上記写真 ： Bonnie Bowden と彼女の歌唱を称えた Stevie Wonder
(富田英伸)