Rita Coolidge

Crazy Love

1971/1995 " Rita Coolidge " POCM-2048 POLYDOR / CD





 わたくし、Rita Coolidge といえば、Kris Kristofferson とのデュエット曲が出会いでした。「音楽で結ばれた、大人のカップル」というムードを満々とたたえて音楽雑誌からわたしを見つめる(んなわけないが)二人。よーわからんけど、大人っちゅー感じ…と全くのおこちゃま状態だった中3のなかの。「I Never Had It So Good」(邦題:「愛を知りし時」)という Paul Williams & Roger Nichols の曲だったかな。情感のこもった唄い方をする人だなぁ、という印象はあったけど、さほど好きではありませんでした。
 それからは、彼女が後にソロ・ヴォーカリストとして大活躍していくにもかかわらず、わたしの興味は薄れていったのですが、いけませんね。いや〜、知らなかったです! リリースから数十年後に出会ったこのファースト・アルバムは、のちの彼女からは想像できないような野性味溢れるブルージーな曲でいっぱいで、驚きももの木山椒の木。こりゃ初期のアルバムを聴かねばの娘。


 ブルースとかサザン・ソウルとか、土くさい雰囲気の曲は昔から嫌いではなかったけれど、このアルバムは、まさになんぶ〜〜♪。参加してるミュージシャンの顔ぶれもすごいです。義理のお兄さんである Booker T.Jones を始め、Clarence White、Leon Russell、Bobby Womack、Stephen Stills、Ry Cooder などなど。上っ面しか知らないので、詳しく述べられないのが辛いとこです。ごめんなさい。ソングライター陣もすごい人たちばかりですよ。「Happy Song」は、Otis Redding と Steve Cropper、「Crazy Love」は Van Morrison ですが、そういうことは日本盤の解説(長門芳郎さん)にすべて書いてありますので割愛。とにかく魂を感じる歌いっぷりだし、ぐっとくるいい曲ばかりです。魂といえば、昔、サザン・ソウルのバンドをやってた「とおるくん」って友達に子どもができて、男だったら「魂」と書いて「そうる」って名前にしようよぅ!と強く主張して一笑にふされたっけなぁ…、なんてことを思い出しました。
 このアルバムのRitaの、どこかクールで、でもどこか情熱的な唄、いいなぁ。憧れます。「かっこいいのでみなさん聴いて〜〜」とだけ申し上げて、今回のレビューはおしまい。不勉強、改めますので許してね。

(なかのみどり)




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