Lynsey De Paul

Sugar Me

1996 " Greatest Hits " Repertoire 4313-WZ/CD





 世にシンガー・ソングライターは数々おられます。好きな人あまりにたくさんで、今回もハタと迷いましたが、わたしの音楽黎明期にインパクトを与えてくれた素敵な女性に決めました。
 Lynsey De Paul。ウィスパリング・ヴォイスと艶っぽい容姿で男の人たちをメロメロにさせた、70年代にイギリスで活躍したヒトです。
 最初に出会った「Suger Me」がもう好きで好きで、ラジオで聴くたびになんて素敵な曲なんだろうと思いながら共に歌いまくり、そのころのわたしの愛読雑誌「ライト・ミュージック」にスコアが載ったのをみたら本人が作っていて、もっと好きになりました。どちらかと言うと多分殿方好みな彼女でしょうが、わたしは大好き! いい曲たくさん書いてます。ベスト盤を聴いていただくのが早道かなと思いますが、オリジナル・アルバムもいいので余裕のある方はアルバムからどーぞ。


 『おんなGilbert O'Sullivan』と称されていたという彼女。同じキーボーディストだし、SSWだし、同時期に活躍したからでしょうが、わたしにとっては全く異次元のふたりです。Lynseyのほうは、むしろアメリカのウェスト・コーストの女性SSWと並列で聴いたりしてるんだけどなぁ。
 これはベスト盤ですが、この他にもベストは数枚出ているようです。アルバムも復刻CD化されていますが、デビュー・アルバムだけは聴いていないんです。ああ、名作と名高いファーストアルバム、欲しい〜〜。
 どの曲も彼女の声が生きるメロディ、アレンジ。彼女のひとりコーラスはきれいですよ。心が洗われます。今聴いたって古臭い感じはしません。上質のポップスって不滅なのね。殿方だけに聴かせとくのはもったいないです。ガールズ・ポップ的な曲もあり、スペクター・サウンドもあったりで、いろんなタイプの曲を書ける人なんだなあとまた感心。みかけは女っぽいけどプロデュースも自分でしていたりして、こういう人は中身は絶対男まさりに違いないです。女は外見や声だけじゃわからないのよ〜。見かけにダマされちゃだめですよ男性諸氏。でもLynseyみたいなヒトにならダマされ続けてもいいって? うん、それはそれで幸せかもね(笑)。

(なかのみどり)






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