Three Dog Night

Out In The Country

1970 " It Ain't Easy " HP-8987 Toshiba Stateside/LP





 ふとつけたラジオから聞こえた曲に、耳を奪われたあの日のわたし。洋楽に親しみ始めてまだ間もなかったので、それまで聞いたことのないタイプのメロディや歌声にはビンビン反応してました。新しい音楽に触れる喜びを十二分に味わってた。そのころ物凄いインパクトを持ってわたしの耳に乗りこんできたのが「Out In The Country」。当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった Three Dog Night の新曲だったのです。それは1970年、12才のときのことです。
 イントロから惹き込まれて、コード展開に新鮮さを覚えて、オルガンの間奏にさらに胸躍らせて…。
 わたしはおこづかいを貯めてその曲が入っているアルバム、『It Ain't Easy』を買いました。全米ナンバーワン・ヒットとなった「Mama Told Me (Not To Come)」も入っていたし、他にもメロディアスでステキな曲がいっぱいでした。


 当時のわたしは、このアルバムの曲が、今はビッグネームとなっているソングライターたちによって書かれていたことなど知る由もありませんでした。錚々たるメンツ。Randy Newman、Elton John & Bernie Taupin、Barry Mann & Cynthia Weilなどなど…。「Out In The Country」は Paul Williams & Roger Nichols の手による作品。後で知ると「そりゃ、悪いわけないよ〜」とひとりで突っ込みたくなるじゃありませんか。
 彼らは、当時としてはめずらしい、ボーカル3人とバックメンバー4人という構成でした。白人中心のメンバー構成にしてはR&B色の強いグループとして評価されていたらしいのですが、そういうことも全くわからず、「かっこいい歌やん」と感動してたわたし。ボーカルの3人がそれぞれ個性を持っていて、かつ時に一体化して力強いハーモニーを生み出します。スローな曲もアップテンポな曲もどっちもいけてるバンドだったなぁ。Three Dog Nightは、このアルバム以外にも多くのソングライターの曲を取り上げて、ヒットに導いています。Nilsson、Laura Nyro、Leo Sayer などなど。機会があったらぜひ聴いてみてください。
 Three Dog Nightを知ったおかげで、Dunhill というレーベルを認識する幸運に恵まれました。レーベルによって独自の「色」があることを知ったんですね。好きなアーティストは同じレーベルに集まってることが多いという法則(?)を知ったのでした。一歩前進、大人になった気がしたなぁ。(自分の足跡を振り返るためのレビューかい!)
 このアルバムの後もスマッシュヒットを次々と世に送り出した Three Dog Night ですが、個人的な思い入れは本アルバムが一番です。今聴いても先鋭的で意欲的なアルバムだと思います。

(なかのみどり)





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