Carly Simon

Mind On My Man

1974 " Hotcakes " Elektra P-8407E/LP





 春らしいアルバムを、との編集長のオファーに、このアルバムを手に取ったわたし。なぜだろう? このジャケットの彼女のおなかのカーブをみると妊娠9ヶ月は過ぎているみたい。(って、思わず本業が顔を出してしまいました)
 女性は、妊娠して出産までの約10ヶ月の間に、自分が動物であり、哺乳類であることをいやでも思い知らされていきます。おそらくこのアルバムを制作していたとき、Carly もそういう思いに満ち充ちていたでありましょう。もともと、Carly Simon という人はわたしの中では「女っぷり」度の高いシンガーというイメージが強く、とりわけ大地のような母性を感じる人。このアルバムは特にそれが強く出ている気がします。
 当時のダンナさんの James Taylor がほとんどの曲で関わっているのもご愛嬌、何だかラブラブ過ぎて、James のでしゃばりも許しちゃいます。
 プロデュースは前作『No Secrets』同様、Richard Perry。手堅いですが、前作よりも Carly 自身が丸みを帯びたせいか、全体に穏やかで幸せムードが漂っています。


 「Mockingbird」がシングルになった当時、わたしはこの曲あんまり好きじゃなかったのですが、聴き返してみたらば演奏のかっこよいこと。さすが Dr.John! さすが Robbie Robertson! さすが Michael Brecker!。Carly と James のからみも聞かせます。
 80年代からの Carly は、憂いを帯びた大人の女性としての側面を見せ始めるのですが、この頃はまだ初々しい曲作り&ボーカルスタイル。わたしはどっちも好きなんです。このアルバムの中では「Mind On My Man」が74年当時の雰囲気を伝える1曲です。大好き〜!
 まさにこれって James Taylor と共通する世界ですよね。実際彼のことを歌った歌でもあります。今なお現役バリバリのわたしの憧れ、Carly! これからも女としてずっと輝き続けて、わたしの前を颯爽と歩いて行って欲しいです。

(なかのみどり)




Copyright (c) circustown.net