Evie Sands

A Woman's Work Is Never Done

1974 " Estate Of Mind " Haven/Capitol ST-9202/LP





 Dunhill Records といえば、Steve Barri のプロデュースで作られた、レーベル名を冠した「ダンヒル・サウンド」(Hal Blaine、Joe Osborne、Larry knectel などの腕利きスタジオ・ミュージシャンのリズム・セクションは有名)として、The Grass Roots、 Hamilton,Joefrank & Reynolds、Bo Donaldson & The Heywoods などがヒット曲を放ちました。その Dunhill で活動していたソングライター兼プロデューサー・チームの Dennis Lambert & Brian Potter が大手 Capitol 傘下に「ダンヒル・サウンド」を継承するかのような、Heaven というレーベルを作り The Righteous Brothers の「Rock'n Roll Heaven」をヒットさせました。
 Evie Sands が1974年にこの Haven から前述の Lambert & Potter のプロデュースのもと本作を発表しました。ヴォーカル・スタイルにはちょっと、Melissa Manchester の雰囲気があります。また、ジャケットを見ますと、"奇跡の人"、"卒業"などで知られているアン・バンクロフトに似ている気もします(音楽とは関係ありませんが)。


 「A Woman's Work Is Never Done」は、アルバムの1曲目で自作ではなく(このアルバムでは Lambert & Potter の3曲を除いて彼女自身或いは Ben Weisman、Richard Germinaro との共作)、Lambert & Potter の曲でストレートなロックンロールが彼女のヴォーカルにスピード感を与えていていいし、Dean Parks のギターも冴えています。バックには、アレンジャー兼キーボードに Michael Omartian、ドラムに Ed Greene、ベースには David Hungate、ギターは前述の Dean Parks、パーカッションには Gary Coleman と Victor Feldman などが参加しています。好きな方にはああいう音かしらと想像できるでしょう。2曲目の「Love In The Afternoon」は、Barbra Streisand がカヴァーしています。
 彼女はその後、RCA へ移籍して、Buzzy Feiten、Steave Lukather、James Gadson、Jim Horn などが参加した全作オリジナル・アルバム『Suspended Animation』を1979年に発表しました。

(伊東潔)




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