Frankie Valli

I'm Gonna Love You

1977 " Lady Put The Light Out " Private Stock PS7002/LP





 Frankie Valli Meets Barry Mann !なんて素晴らしい組み合わせなんでしょう!
 この「I'm Gonna Love You」は70年代に Barry Mann が書いた楽曲の中でも僕にとって最も上位に入る曲。Barry Mann らしい力強い楽曲、Frankie Valli の歌唱も説得力抜群。ほんとにこの曲、大好きなんですよ。
 この Private Stock での第5作目に当たるこのアルバムは、これまでアレンジャーに徹していた Charlie Callelo が全面プロデュースも担当した作品で、前作のAOR路線を引き継いだ形でボーカリスト Frankie Valli の魅力を充分に引き出した1977年の作品。この「I'm Gonna Love You」以外の曲に注目してみると…、「With You」(Ken Ascher-Carole Bayer Sager) オリジナルである The Moments のヒット曲のカバー。達郎さんもこの The Moments の良くこの曲をかけてくれますし、達郎さん自身もかつてライブでも歌っておりました。


 この Frankie Valli の「With You」には作者であるKenny Ascher がピアノで参加しており、Charlie Callelo のアレンジの冴えで The Moments よりも優雅で洗練された仕上がりになっています。
 「Rainstorm」(Chris Andrews) イギリスのソングライター Chris Andrews の作品で、雷鳴と大雨のSEから始まる曲で、これも僕にとってお気に入りの1曲。ドラムのパターン(たぶん Steve Gadd )がなんとも気持ちいい〜。
 「Native New Yorker」(Denny Randell-Sandy Linzer)作曲家チーム、Denny Randell-Sandy Linzer (何度も登場!)のプロデュースにより Odyssey によってヒットしたダンス・ナンバー。これはそのカバーに当りますが、アルバム『Closeup』の「Swearin' To God」の続編にあたるような作品で、これも8分近くのニューヨーク・ディスコ大作。目を閉じるとそこは光り輝くニューヨークの摩天楼。Odyssey よりも断然こっちの方が出来がいいです。
 その他楽曲提供した人々は Eric Carmen (2曲提供)、 Randy Richards、Albert Hamond Paul Anka と錚々たる作家陣。
 主要ミュージシャンを挙げておきます。Steve Gadd(Dr.)、Allan Shwartzberg(Dr.)、Wilbur Bascomb(B.)、Gordon Edwards(B.)、Vinnie Bell(G.)、Jeff Mironov(G.)、David Spinozza(G.)、John Tropea(G.)、Richard Tee(Key.)、Kenny Ascher(Key.) と NYC オールスターズ・ミュージシャン。録音スタジオはもちろん NYC Media Sound Studio 。 Mixed Engineer には80年代にBruce Springsteen 始め Mixed Engineer として一斉を風靡することになるBob Clearmountain が担当してます。
 この頃の Frankie Valli のアルバムはCD化されていませんが、濃い〜 Frankie 先生がゴージャズお姐さんを高級バーでイタロ根性丸出しで口説いているような、ヤラしい〜感じのジャケットなので、あんまし人気がありませ〜ん。セコハン屋で700円、800円ぐらいで簡単にゲッチュできますので、ゆっくりとお探しください。必ずや気に入ると思います。

(富田英伸)





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