England Dan & John Ford Coley

Another Golden Oldie Night For Wendy

1978 "Dr. Heckle And Mr.Jive' Big Tree BT76015/LP





 1970年代のアメリカン・ポップスは多くのデュエット−Carpenters、Captain & Tennille、Donny & Marie Osmond などが思い出に残るヒット曲を輩出しましたが、England Dan & John Ford Coley も数々のヒット曲で私たちを楽しませてくれました。
 彼らは、1960年代初頭、高校時代に知り合い1968年に The Southwest F.O.B.というグループで「Smell Of Incense」というヒット曲を放った後、グループは解散し1970年に A&M から Louie Shelton のプロデュースでデビューしました。England Dan が Jim Seals の弟であるためか、彼らはよく Seals & Crofts の弟分のように捉えられていますが、サウンド面では Seals & Crofts がよりシンガー・ソングライター的な音づくりであるのに対して彼らは AOR、MOR 寄りと言えるでしょう。


 この『Dr. Heckle And Mr.Jive』は彼らの Big Tree 移籍後4枚目のアルバムにあたります(A&M 時代には2枚のアルバムがある)。プロデューサーは Kyle Lenning、アレンジャーには Gene Page、バックは当時の AOR、MOR シーンで活躍していたミュージシャン、Steve Lukather、Lee Ritenour、Wilton Felder、Steve & Jeff Porcaro などが固めています。
 このアルバムの中で特に好きなのは「Another Golden Oldie Night For Wendy」(Dennise Lide の作品)です。ラジオから流れてくるウェンディに捧げる歌に寄せた内容をはじめ、彼ら二人のハーモニー、Steve Lukather のギターなどが曲を盛り上げています。鈴木祥子のアルバム・タイトルではありませんがとても"ラジオジェニック"な曲であると思います。

(伊東潔)




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