Alan O'Day

Undercover Angel

1977 "Appetizers" Pacific PC-4300/LP





 1977年、ポップ感覚全開でアメリカ全土を駆け巡ったNo.1大ヒット曲、Undercover Angel。西海岸らしい明るいコーラスが実に冴えているウエストコースト・ポップスの宝石。ほら、後ろを振り返ってみて!あなたのために金髪のエンジェルが微笑んでいるかも〜(笑)。
 Alan O'Day は1940年ハリウッド生まれ。60年代後半から Johnny Mathis, Cher, Anne Murray, Tom Jones とミドル・オブ・ロード系のシンガーを中心にコンポーザーとして楽曲を提供してきました。珍しいところでは、Righteous Brothers ,Sugarloaf,Sylvia にも楽曲を提供して幅広い活動を行っていました。特に1974年に Heren Reddy に提供した「Angie Baby」は全米で大ヒットを記録し、ソングライター Alan O'Day の名は世に知れ渡ることになります。この悲しく切ないバラード「Angie Baby」は 「Undercover Angel」が収録されたアルバム、『Appetizers』で Alan O'Day 自身によってセルフ・カバーされており、御本人も気にいった曲だと想像します。


 このセピア色のアルバム『Appetizers』の裏ジャケットは曲目が " Appetizers = オードブル " のメニュー仕立てになって紹介されており、あたかも洒落たクラシック・レストランをイメージしてしまいます。ジャケットに写っている Alan O'Day のウェイター姿もとても優しそうでしょう?
 このアルバムをプロデュースしたのは60年代から西海岸を中心に活動しているベテランの Steve Barri。サウンド・アレンジは、キーボード・スタジオ・ミュージシャン出身で後にAOR、CCM (Contemporary Christian Music) 界の大物となる Michael Omartian が担当し、彼のアレンジを受けて、Jay Graydon (g.),Dean Parks (g.),Lee Sklar (b.),Scott Edwards (b.),Victor Feldman (per.),Jim Haas (cho.),Michael Omartian (key.)らが的確な演奏を披露しています。特にA面の1曲目「Soldier of Fortune」はとてもキャッチーなポップ・センス溢れる曲で「Undercover Angel」と並んで僕がとても気に入っている1曲。Alan O'Day のボーカルも表現力豊かで大変優れています。
 Alan O'Day はアルバム『Appetizers』の2年後、1979年にアルバム『Oh! Johnny』を発表してから、ソロ・アルバムを制作しておりません。Alan O'Day は達郎さんの英語詩の作者と知られていますが、このようにコンポーザー、ボーカリストとしても抜群のポップ・センスに優れた人。是非、もう一枚ソロ・アルバムを作ってくださ〜い。
 現在、いずれのアルバムもCD化に至っていません。是非CD化を切に希望です。この曲、「Undercover Angel」は当時、日本でもヒットし、広島カープの高橋慶彦選手?の応援曲になっていたと記憶しているのですが、覚えている方、いらっしゃいますか?

(富田英伸)


1979 Oh! Johnny / LP




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