Gladys Knight & The Pips

Clumbia CK 38114
1980

 クリスマス・ソングはゴスペルと結びついていくからか、ソウル、R&Bアーティストによるクリスマス・アルバムはひきもきらず。毎年誰かが出しているような気がします。
 このアルバムもそんな一枚ですが、ファミリー・クリスマスのバック・グラウンドとして親子で聴いて欲しい楽しいアルバムです。 特に「Santa Claus Is Comin' To Town」では、子供とのデュエットがアット・ホームな雰囲気を醸し出しています。
 コンテンポラリーなサウンドで絶妙のコーラス・ワークをみせる「Jingle Bells」やソウル・スタンダードなクリスマス・ソング、Donny Hathawayの「This Christmas」ももちろん収録。オリジナル・ソングの「That Special Time Of Year」も華やかさを演出しています。
 また、ゴスペル・タッチの「It's The Happiest Time Of The Year 」なども収録されています。Gladys Knight の腰の強いしっとりとしたヴォーカルも聴きどころ。
 我が家ではクリスマス・シーズンの最初に聴き始める、とにかくあったかーいアルバムです。

(脇元和征)

 
 
 チャリティ企画のオムニバス・アルバム。ライノならではのヴァラエティに富んだクリスマス・ソング集です。
 冒頭を飾るのはアカペラによるThe Rochesの「Adeste Fidelis」と「Angels We Have Heard On High」。きーんと張りつめたクリスマスの朝を想起させるようなMaggie、Terre そしてSuzzy の Roche 三姉妹による透明感溢れるハーモニーに心が洗われていきます。

Various Artists

Rhino/Real Live R270911
1989

 
 今は亡き Nicolette Larson が歌うクリスマス・ソングも2曲収められています。今となっては、カリフォルニアに輝く永遠の笑顔が天国から届けてくれた、天使の歌声に聞こえます。「Nothing But A Child」は秀逸。
 Bob Mathes が歌う「Good News」もアカペラのコーラスから始まるアコースティックな響きがクリスマスの雰囲気にぴったりです。またFugene Ruffolo は「Have Yourself A Merry Little Christmas」を歌っています。彼の歌声はどこか Livingston Taylor に似てハートウォーム。
 Dr.Johnは何とも渋い燻し銀の「Silent Night」を。これもオツなもんです。そして、思い切りロックンロールな Eastern Bloc の「Jingle Bells」やGeorge Post の「I Saw Mommy Kissing Santa Claus」なども楽しい選曲です
 全体的に清楚なたたずまいのあるこのアルバムは、きっとクリスマスの聖霊達を呼び込んで来るに違いありません。

(脇元和征)


       

       

 
 

Diana Krall

ビクター MVCJ-19169
1998

 名匠 Tommy LiPuma が目下最も力を入れている女性シンガーと言えば、Diana Krallです。才色兼備の彼女がTommy LiPumaのプロデュースのもと彗星のごとくデビューしたのは1993年のことでした。今や押しも押されぬ女性ジャズ・シンガーの第一人者。最近クリント・イーストウッドが監督・主演した映画「True Crime」の主題歌も歌っています。 
 そんな彼女が1998年に出したクリスマス・ミニアルバムがこれ。クリスマス・ソング3曲に既発表の3曲を加えた構成。「Have Your Self A Merry Little Christmas」、「Christmas Time Is Here」、「Jingle Bells」をシンプルなアレンジをバックに歌っています。
 ハスキーな彼女の歌声がとってもアダルト。更けゆくクリスマスの夜を演出してくれます。

   どなたにも素敵なクリスマスが
               訪れますように。




(脇元和征)


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