2024.05.05 - Cinema Music Composers
		Can't Help Singing Jerome Kern Part 4 (1944)

Cinema Music Composers シリーズ、
Jerome Kern の第4回です。

1940年代、Jerome Kern はハリウッド産のミュージカルに重点を置き活躍するようになります。特にフレッド・アステア（Fred Astaire）出演の映画で音楽を担当。フレッド・アステアの人気上昇ともに Jerome Kern の名は世界中に知れ渡るようになります。

1942年、フレッド・アステアとリタ・ヘイワース（Rita Hayworth）を主演した映画『晴れて今宵は』（YOU WERE NEVER LOVELIER）の音楽を担当、この映画から "I'm Old Fashioned " が生まれています。詩を書いたのは Johnny Mercer でした。

1944年にはリタ・ヘイワースとジーン・ケリー（Gene Kelly）を主演にした映画『カバーガール』（COVER GIRL）を担当、詩は Ira Gershwin、E.Y. Harburg が書きました。

1945年、映画『Centennial Summer』の音楽を担当。その年に Jerome Kern は脳出血で亡くなりました。60才でした。


Can't Help Singing（Jerome Kern-E.Y. Harburg） From "CAN'T HELP SINGING" / Deanna Durbin and Robert Paige（1944）

Can't Help Singing（Jerome Kern-E.Y. Harburg） / Rebecca Luker（2013）

Jerome Kern が晩年に手掛けた1944年のミュージカル映画『CAN'T HELP SINGING』から。西部の舞台にしたミュージカルで主演のディアナ・ダービン（Deanna Durbin）が旅先のお風呂屋さんで歌っています。それに呼応して、ロバート・ペイジ（Robert Paige）も歌い出します。なんとも気持ちいいシーンです。
ブロードウェイで活躍している女優、シンガーの Rebecca Luker の歌声も合わせて。気持ち良い三拍子のリズムに心躍ります。


Long Ago (and Far Away)（Ira Gershwin-Jerome Kern） From "Cover Girl" / Rita Hayworth (dubbed by Martha Meers) and Gene Kelly（1944）

Long Ago (and Far Away)（Ira Gershwin-Jerome Kern） / Margaret Whiting（1960）

1944年の映画『カバーガール』（COVER GIRL）から、主演のジーン・ケリー（Gene Kelly）とリタ・ヘイワース（Rita Hayworth）によって歌われました。リタ・ヘイワースの歌声は Martha Mears という女性がアテています。詩を書いたのは Ira Gershwin。この映画の製作者は音楽家の Arthur Schwartz です。
その後多くのシンガーが歌ったラブソングです。今回も1960年、Margaret Whiting の2枚組のアルバム『Sings The Jerome Kern Song Book』からのバージョンを。Russell Garcia のアレンジ、コンダクトです。


Sure Thing（Jerome Kern-Ira Gershwin） From "COVER GIRL" / Rita Hayworth (dubbed by Martha Mears)（1944）

Sure Thing（Jerome Kern-Ira Gershwin） / David Allen（1958）

同じく1944年の映画『カバーガール』（COVER GIRL）から。主演のリタ・ヘイワース（Rita Hayworth）の声は Martha Mears という女性がアテました。
1958年に David Allen という男性シンガーがアルバム『A Sure Thing - David Allen Sings Jerome Kern』をリリースし歌っています。アレンジを担当したのは若き Johnny Mandel です。これもロマンティックなナンバーです。


Put me to the Test（Jerome Kern-Ira Gershwin） From "COVER GIRL" / Gene Kelly with chorus and Rita Hayworth（1944）

同じく1944年の映画『カバーガール』（COVER GIRL）から。ジーン・ケリー（Gene Kelly）とリタ・ヘイワース（Rita Hayworth）が共演、２人の快活でスマートなダンスを。衣装もとてもおしゃれ。詩は Ira Gershwin が担当しました。


All Through the Day（Jerome Kern-Oscar Hammerstein II） From "Centennial Summer" / Larry Stevens(1946)

All Through the Day（Jerome Kern-Oscar Hammerstein II） / Perry Como With Russ Case And His Orchestra（1946）

All Through the Day（Jerome Kern-Oscar Hammerstein II） / Patty Duke（1966）

Jerome Kern が亡くなった翌年の1946年、ミュージカル映画『Centennial Summer』で歌われた楽曲。この映画は Jerome Kern が手掛けた最後のミュージカル映画となりました。この年、Perry Como がレコードをリリースしヒットします。
1966年に映画『奇跡の人』（THE MIRACLE WORKER）で知られる女優、パティ・デューク（Patty Duke）がポップス仕立てで録音しているバージョンも合わせて。ドラムスは Hal Blaine だと思います。



* 1944年のミュージカル映画『カバーガール』（COVER GIRL）から、主演のジーン・ケリー（Gene Kelly）とリタ・ヘイワース（Rita Hayworth）

*1944年のミュージカル映画『CAN'T HELP SINGING』から、主演のディアナ・ダービン（Deanna Durbin）