2020.01.22 - Songwriter
Muskrat Candlelight Muskrat Candlelight
Willis Alan Ramsey

(1972)

(2020年1月19日SSB「『ねずみ』で棚からひとつかみ」で、Captain & Tennille "Muskrat Love" がかかったので)

Songwriterシリーズ
今回は Willis Alan Ramsey を取り上げます。

Willis Alan Ramsey は1951年、アラバマ州バーミンガムで生まれ、ダラスで10代を過ごしました。音楽的には Woody Guthrie 等カントリーミュージックの影響を受け、自らギターを持ち、テキサス周辺で歌うようになりました。彼を注目した人に Leon Russell がいます。Leon Russell と Denny Cordell が興したレーベル、Shelter Records からアルバム『Willis Alan Ramsey』を1972年にリリースします。このアルバムから後述する "Muskrat Candlelight"、それ以外に Jerry Jeff Walker、Jimmy Buffett、Waylon Jennings、The Bellamy Brothers といったミュージシャンがこのアルバムから楽曲を次々と取り上げていきます。

1979年、アルバム『Willis Alan Ramsey』が日本でリイシューされた時には「リオン・ラッセルと彼をとりまくサムライたち」というシリーズとしてリリースされました。しかし Willis Alan Ramsey がリリースしたアルバムはこのアルバムが唯一となり、その後の活動はライブハウス等が中心となりました。

今回は Willis Alan Ramsey が作った楽曲、"Muskrat Candlelight" を中心に聴いていきたいと思います。


Muskrat Candlelight(Willis Alan Ramsey) / Willis Alan Ramsey

Willis Alan Ramsey の1972年のアルバム『Willis Alan Ramsey』から。"Muskrat Love" のオリジナルとなります。ギターとベースが Willis Alan Ramsey、エレクトリックピアノとヴィブラフォンは Leon Russell。2人だけの演奏です。詩の内容は Muskrat = ジャコウネズミのサムとスージー、ダンスの後、サムはスージーに結婚を申し込む、といったとっても可愛い詩です。

アルバム『Willis Alan Ramsey』には Leon Russell の人脈で、Nick DeCaro、Eddie Hinton、Jim Keltner、Russ Kunkel、Leland Sklar といったミュージシャンが参加しています。


Sun Down(Willis Alan Ramsey-Additional Lyrics :Herb Alpert-Lani Hall) / Lani Hall(1972)

Willis Alan Ramsey の "Muskrat Candlelight" にいち早く注目したのが、A&M Records の Herb Alpert でした。Sergio Mendes & Brasil '66 から離れた女性ボーカリスト、Lani Hall のデビューアルバム『Sun Down Lady』をプロデュースするにあたり、この楽曲を採用しました。一緒に歌っているのはその Herb Alpert です。ギターは Larry Carlton が弾いています。

Herb Alpert と Lani Hall は Muskrat = ジャコウネズミの要素を大人の男女に変更して、日没の恋人達がダンスするといった風に詩を作り変えます。実際に熱烈な恋愛中だった Herb Alpert と Lani Hall。翌年、この詩の通り、2人は結婚します。


Muskrat Love(Willis Alan Ramsey)/ America(1973)

3人組のグループ、America が1973年のアルバム『Hat Trick』でこの曲をA面1曲目に取り上げました。タイトルはわかりやすく "Muskrat Love" となりました。同年シングルカットされ、US Billboard Hot 100 の67位となります。America は殆ど楽曲は自作ですが、Willis Alan Ramsey のこの曲にとても魅力を感じたんだと思います。


Muskrat Love(Willis Alan Ramsey) / Captain & Tennille(1976)

1976年に Captain & Tennille がリリースしたアルバム『Song of Joy』に収録。即興に近いエレクトリック・ピアノにジャコウネズミの声を意識したユーモア感あるシンセサイザー。シングルカットされ、US Billboard Hot 100 の4位のヒットとなりました。Herb Alpert の A&M Records からヒットが出たのには縁を感じます。


Ballad Of Spider John(Willis Alan Ramsey) / Jimmy Buffett(1974)

Ballad Of Spider John(Willis Alan Ramsey) / Willis Alan Ramsey(Live)

アルバム『Willis Alan Ramsey』の楽曲をカバーしたミュージシャンを3組程聴いてみたいと思います。1973年に Jimmy Buffett がアルバム『Living And Dying In 3/4 Time 』で取り上げました。バックボーカルには Buzz Cason が参加しています。Willis Alan Ramsey 自身がライブで演奏したものも合わせて。精悍なマスクをしていますが、声は野太く力強いです。


Satin Sheets(Willis Alan Ramsey) / Waylon Jennings(1977)

Satin Sheets(Willis Alan Ramsey) / Bellamy Brothers(1976)

1977年に Waylon Jennings がアルバム『Ol' Waylon』で取り上げた楽曲。Chips Moman プロデュースでナッシュビルの American Studios で制作されました。バックボーカルの女性は Waylon Jennings の奥さんでもある Jessi Colter とソングライターとしても有名な Toni Wine です。
1976年には兄弟デュオ、Bellamy Brothers もこの楽曲を取り上げました。こちらは Tony Scotti がプロデュースに就いています。

(富田英伸)

シェアする facebook twitter
Copyright (c) circustown.net