2019.07.23 - Cinema Music Composers
The Five Pennies The Five Pennies
Sylvia Fine

(1959)

Cinema Music Composers シリーズ
今回は映画界で活躍した女性ソングライター Sylvia Fine を取り上げたいと思います。

Sylvia Fine はアメリカを代表する喜劇役者のダニー・ケイ(Danny Kaye)の奥様で、ダニー・ケイが出演した映画やショーのために多くの楽曲を書いてきた女性です。

Sylvia Fine は1913年、ニューヨーク、ブルックリンのユダヤ系の歯医者の娘として生まれました。彼女の仕事はこれから役者や歌手を目指す人々のためのオーディションのピアニストで、この仕事で若きコメディアン志望のダニー・ケイと出会ったそうです。まだ売れていないダニー・ケイは彼女の実家である歯科医院で歯科技工の仕事もやっていたようです。

1940年に2人は結婚。その後、夫ダニー・ケイが出演する舞台のためにピアノ伴奏をすることになります。その早口の歌ワザ、芸達者振りに人気に火が付き、どんどん人気者となっていきます。1944年にはダニー・ケイ主演の映画『ダニー・ケイの新兵さん』(原題:Up in Arms)が公開。1945年にはラジオ番組、『The Danny Kaye Show』が始まり、ダニー・ケイの名はアメリカ中に知れ渡ります。その後、映画『虹を掴む男』(原題:THE SECRET LIFE OF WALTER MITTY、1947)、映画『ホワイト・クリスマス』(原題:WHITE CHRISTMAS、1954)、映画『5つの銅貨』(THE FIVE PENNIES、1959)に出演し、アメリカを代表する喜劇役者となっていきます。

奥さんの Sylvia Fine はダニー・ケイのために曲作りを行い、それが映画などに使われました。ダニー・ケイのコメディ・スタイルは Sylvia Fine との二人三脚で作り上げられたものでした。ダニー・ケイは1987年に亡くなり、その後、Sylvia Fine も1991年に亡くなりました。

Sylvia Fine が夫、ダニー・ケイのために書いた曲を中心に聴いていきたいと思います。


All About You(Sylvia Fine) / Danny kaye(1954)

1954年公開の映画『あの手この手』(原題:KNOCK ON WOOD)からの曲。ダニー・ケイの奥様、Sylvia Fine 作詞曲です。演奏は Victor Young によるストリングスです。


Happy Times(Sylvia Fine) / Jo Stafford(1949)

1949年公開の映画『ダニー・ケイの検察官閣下』(原題:THE INSPECTOR GENERAL)からの曲。同年、Jo Stafford が歌ったものが Capitol Records からリリースされました。演奏は Jo Stafford の夫の Paul Weston And His Orchestra です。落ち着いたボーカルがいいです。


End of Spring(Sylvia Fine) / Les Baxter His Chorus And Orchestra(1957)

1954年公開の映画『あの手この手』で歌われた楽曲を Les Baxter His Chorus And Orchestra のアルバム『Midnight On The Cliffs』から。情熱的でロマンティックなアレンジです。このアルバムはとっても"映画的"なアルバムでとっても気に入っています。


The Five Pennies (Sylvia Fine) / Danny Kaye(1959)

とっても好きな映画『5つの銅貨』(原題:The Five Pennies、1959)から3つシーンを。映画『5つの銅貨』はジャズ・コルネット奏者の Red Nichols の伝記映画で、ダニー・ケイの軽達者振りと Louis Armstrong、Bobby Troup、Ray Anthony、Shelly Manne といった実在のジャズミュージシャンとの共演も楽しい見どころ一杯の映画です。
まずはダニー・ケイが歌う"5つの銅貨"。5つの銅貨とは...、願い、夢、
踊り、笑顔、そして最も大切なのは愛。Sylvia Fine による素敵な詩です。


Lullabye in Ragtime-Goodnight Sleeptight(Sylvia Fine) / Danny Kaye & Barbara Bel Geddes(1959)

同じく、映画『5つの銅貨』より。ダニー・ケイ演じる Red Nichols の楽団が地方巡業のバスの中で歌われるナンバー。奥さん役の バーバラ・ベル・ゲデス(Barbara Bel Geddes)との2つの子守歌の重唱です。ラストは大盛り上がりですが、赤ちゃんはこれでスヤスヤ、眠ってしまいます〜(笑顔)。


Goodnight Sleeptight-Lullaby in Ragtime-The Five Pennies(Sylvia Fine) / Danny Kaye、Louis Armstrong & Susan Gordon(1959)

同じく、映画『5つの銅貨』より。ジャズ・クラブでの1シーン。先の2つの子守歌に"5つの銅貨"を加えた、3つの歌の重唱となっています。Louis Armstrong のライブに飛び入りの形で、ダニー・ケイと娘役のスーザン・ゴードン(Susan Gordon)ちゃんが歌を続けます。とっても微笑ましいシーンです。


Lullaby in Ragtime(Sylvia Fine) / Harry Nilsson(1973)

もう一度、この曲を。Harry Nilsson の1973年のアルバム『Little Touch Of Schmilsson In The Night』から。 Nilsson も映画『5つの銅貨』を愛した1人でした。アレンジとコンダクトは Gordon Jenkins 。

* 写真は Sylvia Fine と Danny Kaye。

(富田英伸)

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