2019.03.16 - Magic Voice
How About You How About You
Clark Burroughs

The Hi-Lo's (1965)

(2019年3月10日SSB『リクエスト特集』で The Association がかかったので、それに関連して)

Magic Voicesシリーズ、
今回は Clark Burroughs という人を取り上げたいと思います。

Clark Burroughs は、1950年代から1960年初頭にかけて、コーラスグループThe Hi-Lo's に所属していた人です。担当パートはテナーで、絹のようにしなやかな声の持ち主でした。ファルセットもとっても素晴らしいです。

Clark Burroughs は両親ともダンサーで芸能の中で育ちました。10代の頃から映画に子役として出演していたそうです。また10代は聖歌隊に所属して地元の公会堂などで歌っていたそうです。この聖歌隊での練習や技術が後のコーラスワークに役立ったそうです。

1950年初頭、バラエティー番組のオーディションがあり、その控室で出会ったのが、後の The Hi-Lo's のリーダーの Gene Puerling でした。Gene Puerling はロサンゼルスに引っ越してきたばかりでしたが、将来、コーラス・グループを結成する夢を抱いていました。その Clark Burroughs、そして同じ芸能の道を志し、曲作りにも長け、グラフィックデザイナーでもあった Bob Morse、そして Gene Puerling の同郷の Bob Strasen を呼び、4人が揃い The Hi-Lo's が結成されます。

このように Gene Puerling や Clark Burroughs はとても芸能にも長けていたので、当時のテレビや映画に引っ張りだこの人気グループとなっていきます。また Gene Puerling によるボーカルアレンジは隙がなく緻密、たまにみせるアクロバティックなコーラスも驚愕です。The Hi-Lo's のコーラスの特徴は、それぞれの担当パートに固執することなく、どんどん自由に入れ替っていきます。これまでのコーラススタイルの常識を打ち破り、大きく変えていきました。

The Hi-Lo's は1960年代中期に解散し、Clark Burroughs はその後、コーラスの指導や音楽をプロデュースする側に回ります。Clark Burroughs が手掛けたコーラス・ワークの中で特に注目されるべきものとして、The Association があります。The Association の初期の コーラスワークは Curt Boettcher が担当していましたが、後に Clark Burroughs がコーラス・ワークを担当しました。
また、プロデューサーとして、The Gordian Knot というグループを手掛けました。

The Hi-Lo's では特に映像を含め、Clark Burroughs がリードをとったもの、そして1960年代にコーラスワークとして手がけた作品を聴いていきたいと思います。


How About You (Burton Lane-Ralph Freed) / The Hi lo's with Rosemary Clooney (1956-1957)

1950年代に放送されたテレビ番組『The Rosemary Clooney Shows』から。冒頭部に Clark Burroughs の声がソロで聴くことができます。とってもしなやかな美しい声!こういう番組がここで保存されているのはうれしいです。


Black is The Colour of My True Love's Hair (Emile Latimer-Nina Simone) / Hi-Lo's (Julie London TV Show)

これもテレビ番組『Julie London TV Show』から。これも Clark Burroughs の素晴らしいソロが堪能できます。Nina Simone のナンバーを感情豊かに歌い上げています。


Have you Met Miss Jones (Rodgers-Hart) The Hi Lo's with Dani Crayne (1956-1957)

再び、テレビ番組『The Rosemary Clooney Shows』から。子役時代からやっていた人なので、演技力、表現力もありますね。Buddy Greco の奥様でもあった女優 Dani Crayne との共演です。


Windy (Ruthann Friedman) / The Association (1967)

1960年代後期、Clark Burroughs が手掛けたコーラスワークから The Association のこの曲を。Clark Burroughs 本人、そしてジャズ歌手で奥様の Marilyn Burroughs、そしてこの曲の作者である女性シンガーソングライター、Ruthann Friedman もこのコーラス参加しています。このコーラス、特に高音部がきれいですね。
ドラムスは2019年3月11日に亡くなった Hal Blaine。


The Year of the Sun (L. Russell) / The Gordian Knot (1968)

Clark Burroughs は1968年に The Gordian Knot というグループをプロデュースしました。これもコーラスが凝っています。The Gordian Knot には後にシンガーソングライターとなる Jim Weatherly が所属していました。


Tenderly (George & Ira Gershwin) Life is Just a Bowl of Cherries (Lew Brown) / The Hi Lo's

最後に1980年に一時再結成した The Hi-Lo's のライブの模様から2曲。左から、Gene Puerling、Bob Morse、Clark Burroughs、Don Sheldon。ここでも Clark Burroughs のソロを聴くことができます。1980年代になっても美しい声は健在です。

(富田英伸)

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