2019.02.03 - Live
Lawrence 1月30日ブルーノート東京のライブに寄せて Lawrence 1月30日ブルーノート東京のライブに寄せて
Lawrence

Living Room (2018)

 2019年、今年も昨年に続き、私にとって新しい音楽、そしてミュージシャンとの出会いが楽しみな日々がはじまりました。そのような心持ちの中で、2019年に入って私を虜にした音楽を紹介します。
 Clyde Lawrence と Gracie Lawrence の兄妹のポップ・ミュージックのユニット Lawrence です(以下、二人の人名はカタカナ表記)。
 Lawrence は、24歳のクライドと21歳のグレイシーの兄妹2人にホーン・セクション3人、ギター、ベース、ドラムの3人のリズム隊が加わった、ソウル・ミュージックをベースにしたポップ・ミュージックのバンドです。2016年にアルバム『Breakfast』でデビュー、2018年9月に2枚目の『Living Room』をリリースしました。兄のクライドは数々の映画音楽に携わり(父に映画監督のマーク・ローレンス)、また妹のグレイシーは女優として映画ほかに出演したという経歴をもっています。
 2019年1月に日本でもリリースになった『Living Room』は、すべて彼らのオリジナルで、どこか懐かしさを感じるR&B、ポップスのテイストを感じるアルバムという印象を受けます。インタビューで語られている Joe Cocker、Randy Newman、Ray Charles などの歌の影響を感じるクライドのハスキーな歌唱とグレイシーのハイトーンでキュートな歌唱がバランスよくそれぞれの歌にマッチし、流行のR&B、ソウル・ミュージックとは一線を画した彼らのサウンドが聴き手をひきつけます。
 そんな中、偶然にも(笑)、ジャズ・クラブのブルーノート東京のスケジュールを見ていたら、1月29・30日の両日に Lawrence の名前を発見し、電話予約しました(笑)。
 ライブは前述したように二人のヴォーカルをメインにバックのバンドでステージを構成。ライブの幕明けからドラムの強烈なビートと3管の熱い音量が場内に響きましたが、二人のヴォーカルがそのサウンドをはねっかえす熱さと強さを持ち、オーディエンスを包み込みました。1枚目の『Breakfast』そして最新作『Living Room』から彼らのキラー・チューンの数々、たとえば「Limbo」では、手拍子でのオーディデンスとコール&レスポンスの一体感で、彼らの思いっきり音楽を楽しんでいる姿がひしひしとオーディエンスに伝わってきます。加えて、Beatlesの「Get Back」、ファンキーなソウルな Sean Paul の「Get Busy」、またアンコールでグレイシーの熱唱の Aretha Franklin の「A Natural Woman」、それぞれ伸びやかなポップ・サウンドが印象的でした。1時間少しのライブでしたが、はつらつ、躍動感あるサウンドと二人のヴォーカルにメロメロでした。Lawrence のこれからが楽しみです。


Limbo / Lawrence - live from the album "Living Room" (2018)

Get Busy / Lawrence - live Sean Paul cover (2018)

(伊東 潔)

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