2018.07.25 - Songwriter
Where The Boys Are Where The Boys Are
Neil Sedaka - Songwriter

(1960)

(2018年7月22日、SSB「納涼リクエスト大会」で、Neil Sedaka "Without A Song " がかかりましたので。)

Songwriterシリーズ、
Neil Sedaka を取り上げてみたいと思います。

多くの優れた楽曲を生み出した Neil Sedaka。今回は3回に渡って取り上げていきます。


Neil Sedaka は1939年、ニューヨーク、ブルックリン生まれ。幼い時から音楽が好きだったようです。学校の先生に勧められて両親は Neil Sedaka にピアノを購入。クラシック音楽の博士号を目指していました。Neil Sedakaが13歳のとき、彼の演奏を聞いた隣人が息子で16歳の作詞家志望の Howard Greenfield を引き合わせ、2人は以降、500曲以上の楽曲を作るパートナーとなります。

高校時代、クラシック・ピアニストとして評価され、ジュリアード音楽学校で奨学金を授与。しかし Neil Sedaka の興味はポピュラー音楽で、1956年に高校のクラスメイト、Hank Medress らと Doo Wop スタイルのボーカルグループ、The Tokens を結成。The Tokens は後に "The Lion Sleeps Tonight" などで知られる歴史あるグループとなっていきます。初期メンバーの Hank Medress も後に Dawn や Robert John などを手掛けるプロデューサーとなります。その The Tokens は 1956年、Neil Sedaka-Howard Greenfield チーム楽曲の "I Love My Baby" C/W "While I Dream " をシングル・リリース。これが Neil Sedaka の出発点となりました。

翌年の1957年には Neil Sedaka 自身のソロシングル、"Ring-A-Rockin'"をリリース。翌年の1958年に、Sedaka-Greenfield チームは Al Nevinsと Don Kirshnerの音楽出版社、Aldon Music と契約。 Neil Sedaka は大手の RCA Victorからレコードリリースしていくことになります。1959年には高校時代のガールフレンドだった Carole King について歌った "Oh! Carol" が大ヒットとなります。

Sedaka-Greenfield チームとしては、The Cardinals、The Clovers といったDoo Wop グループ、LaVern Baker、Clyde McPhatter などの R&Bシンガー、そして、Jimmy Clanton、Connie Francis などアイドルシンガーなど多岐に渡って楽曲を提供していきます。特に Connie Francis には "Frankie"、Stupid Cupid"、映画の主題歌となった"Where The Boys Are" を提供。人気絶頂期の Connie Francis を支えました。

今回は1960年頃までの作品を聴いてみたいと思います。


While I Dream(Sedaka-Greenfield) / The Tokens(1956)

前述の通り、Neil Sedaka の出発点となった The Tokens のシングル。Doo Wop スタイルの曲ですが、とってもスマートです。この頃の The Tokens のメンバーには女性もいたようです。Neil Sedaka は翌年にはグループから抜けてソロ活動しているようです。後の The Tokens の中心メンバーとなる、 Mitch Margo と Phil Margo のMargo兄弟は 1960年に加入しています。


The End Of the Story(Sedaka-Greenfield) /The Cardinals(1956)

The Tokens の活動と同じ頃に制作された作品。The Cardinals は 1940年代に存在した The Orioles を源流とした歴史の長い Doo Wop グループ。Neil Sedaka が17才の頃の作品で、その年齢で既に名門 Atlantic Records で楽曲が採用されています。


Bring Me Love(Whitman-Greenfield-Sedaka) / The Clovers(1956)

同じく、Atlantic Records での作品。The Clovers も1946年に結成された歴史あるグループで、1959年には Jerry Leiber-Mike Stoller による "Love Potion No. 9" のヒット曲があります。17才の青年が書いたと思えない落ち着いた雰囲気のあるナンバーです。


Snowtime(Sedaka-Greenfield) / Neil Sedaka(1957)

The Tokens から抜けてソロ活動を始めた頃の作品。この頃の作品の多くがロックン・ロールな曲が多いですが、これはDoo Wop スタイルの曲ながらも雰囲気のある曲です。



Where The Boys Are(Sedaka-Greenfield) / Connie Francis(1960)

Connie Francis も出演したMGM映画『ボーイハント』(1960年)の主題歌になった曲。アメリカのみならず、日本でも「ボーイハント」のタイトルで大ヒット、多くの女性歌手がラジオ、テレビで歌いました。アレンジとコンダクトは Stan Applebaum 。Neil Sedaka の代表作の1曲ですが、これまでの Neil Sedaka の作り出してきた楽曲にない、MGM映画を十分意識したオールドスタイルな曲調となっています。


*写真は The Tokens(右側が Neil Sedaka)

次回に続く

(富田英伸)




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