2017.06.01 - Songwriter
Turn Down Day Turn Down Day
Jerry Keller [Songwriter]

(1966)

Songwriterシリーズ、今回は Jerry Keller を取り上げます。

Jerry Keller は Aldon Music で活躍したソングライター、Jack Keller 、そしてコロンビア等で活躍した Jerry Fuller とも名前が似ているため、混同されやすい人です。

Jerry Keller は1937年アーカンソー州フォートスミス生まれ。学生の頃、Tulsa Boy Singers といったグループを作って地元で歌っていました。
1956年にニューヨークに移住。ニューヨークの教会で Pat Boone と知り合って音楽業界入りします。1958年に自作による "Here Comes Summer" は翌年、Billboard Hot 100で14位を記録。イギリスでも人気が高まり、後に Cliff Richard & The Shadows もこの曲を取り上げることになります。

Jerry Keller はその後ヒットを出すことなく、音楽業界、そして映画業界でソングライターとして活動を開始。Anita Bryant 、Brian Hyland、Rick Nelson、Skeeter Davis といった人達に楽曲提供するようになります。

映画界では1966年に公開されたフランス映画『A Man and a Woman』(邦題:「男と女」)のFrancis Lai と Pierre Barouh が書いた主題歌の英語詩を書いたことで知られています。その他、映画の劇伴を手掛け、数作、映画にも出演しているようです。
写真を見ると、パイプをくわえたお洒落な方のようです。


Here Comes Summer (Jerry Keller) / Jerry Keller (1958)

Here Comes Summer (Jerry Keller) / Cliff Richard & The Shadows (1959)

Jerry Keller のデビュー曲にして、Billboard Hot 100で14位、UKシングルチャートでは1位になりました。その影響もあって、イギリスでは Cliff Richard & The Shadows が取り上げました。Jerry Keller、その後数枚のシングルをリリースしますが、いずれも不発。"One-Hit Wonders" としても有名な曲です。


Hello Spring (Jerry Keller) / Craig Douglas (1961)

"Here Comes Summer" がイギリスでヒットした影響か、1961年イギリスのシンガー、Craig Douglas に提供した1曲。春らしい軽やかな佳曲です。


How Does It Go (Jay Goodis-Jerry Keller) / Ricky Nelson (1965)

1965年、Ricky Nelson に提供した1曲。1960年代中期の Ricky Nelson に似合った落ち着いたいい曲です。


Almost There (Gloria Shayne-Jerry Keller) / Andy Williams (1964)

様々な資料によるとこの楽曲は、Aldon Music で活躍したソングライター、Jack Keller による楽曲になっている場合がありますが、Jerry Keller と 女性ソングライターの Gloria Shayne Baker との共作が正しいようです。1964年、Andy Williams の歌唱によりヒット。その後、The Fleetwoods、The Lettermen などが取り上げ、スタンダード・ナンバーになりました。


Turn Down Day (Jerry Keller-David Blume) / The Cyrkle (1966)

Turn Down Day (Jerry Keller-David Blume) / Jerry Keller

Jerry Keller が書いた曲の中でも特筆すべき曲はこれだと思います。1966年に The Cyrkle に提供した楽曲。 Billboard Hot 100で16位まで上昇しました。The Cyrkle の楽曲のなかでもとりわけ人気ある曲で、不思議な魅力を持った曲である種の余韻を残します。プロデュースは John Simon。Jerry Keller 自身のバージョンも併せて一緒に。


My Heart Loves The Samba (Jerry Keller-Francis Lai-Vincius De Moraes-Pierre Barouh) / Jerry Keller (1967)

1966年に公開されたフランス映画『A Man and a Woman』(邦題:「男と女」)の挿入曲。Francis Lai のメロディに Jerry Keller が英語詩を乗せ、Jerry Keller 自身が歌いました。アレンジは Jimmy Wisner が担当したボサノバ・スタイルの楽曲です。

(富田英伸)




Copyright (c) circustown.net