2016.06.25
Sugar Sugar
Sister Sparrow & The Dirty Birds

Fowl Play (2016)

 歌手の第一声に引き込まれ、その歌手やバンドの虜になった経験がどなたにもあるのではないだろうか。
 Karen Carpenter のような美しい声であったり、Janis Joplin のようなハスキーな声であったり、様々な声音が、その歌手やバンドを好きになる第一歩になることがあるのではないだろうか。
 私が初めて Sister Sparrow & The Dirty Birds の歌を耳にしたときもそうでした。
 バンドの女性ヴォーカリストの Arleigh Kincheloe の聴く者の耳にまさに響くパワーフルかつソウルフルな歌唱は、世評に言われている Tina Turner などの先達のR&Bの女性歌手や Mick Jagger などの影響を感じさせながらも、彼女独自の咀嚼し昇華したスタイルを醸し出していると思います。
 さて、Sister Sparrow & The Dirty Birds(バンド名がトホホですが)は、ほんのちょっぴりバンド編成が変わっています。ヴォーカリストを中心にして、ギター、ベース、ドラムスのリズム隊、サックス、トランペットのホーン・セクションに加えてハーモニカという6人組の編成です。ハーモニカの参加によって、彼らのサウンドに土臭さやブルースの香りを漂わせています。
 バンドとしては、2010年のデビューアルバムから新作の2枚組のライブアルバムを含めて今までに4枚のアルバムをリリースしています。
 この歌「Sugar」は、2015年にリリースされた3枚目のアルバム「The Weather Below」に入っている1曲です。
 「College girl dropped out of school」の歌い出しから、ホーンセクションをバックにArleigh Kincheloeの熱くソウルフルな歌唱、そして、どこか懐かしさを感じるR&Bのノリの良さを感じられるゴキゲンな歌です。

 「You can have my Sugar, Sugar, Sugar, Baby / Wanna give you my Sugar, Sugar, Sugar, Baby / Wanna give it to you / If you want me to」

「Sugar, Sugar, Sugar」の部分はつい口づさみたくなります。ちなみに「Sugar」は愛する人、あなた、の意味になりますか。
 ライブでは、彼らがオーディエンスとともに盛り上がる、彼らのキラー・チューンだと思います。このライブアルバムを聴くと、より一層、彼らの歌はライブで彼らの音楽の魅力を倍加させると感じます。今、ライブを見たい、そして聴きたいバンドの一つでもあります。


今日の1曲


(伊東 潔)




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