2016.05.19 - Movie
「映画とプログレ」 「映画とプログレ」




"プログレ"の話題に便乗して僕は「映画と"プログレ"」というお題で。

映画音楽を担当した"プログレ"グループ、人物としては有名なのは、『エクソシスト』(1973) の Mike Oldfield、『恐怖の報酬』(1977)、『卒業白書』(1983) の Tangerine Dream、『サスペリア 』(1977)、『フェノミナ 』(1984) の Goblin、『ブレードランナー』(1982)、『炎のランナー』(1981) の Vangelis 辺りでしょうか。

2016年に亡くなった EL&P の Keith Emerson もよく映画音楽を担当した人でした。

『インフェルノ』(1980-アメリカ-イタリア) / Keith Emerson (1980)

Keith Emerson が初めて映画に携わった作品。ピアノソロから始まり、徐々に盛り上がっていく Keith Emerson らしい展開の曲です。
Keith Emerson はその後、イタリア・ホラーものを3本くらい音楽担当しました。
Keith Emerson は日本国内でも人気ありましたので、アニメの『幻魔大戦』(1983)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004) もやりましたね。
映画は『インフェルノ』(1980) はイタリアン・ホラーのダリオ・アルジェント (Dario Argento) 監督作品。筋はまったく覚えていませんが、ダリオ・アルジェントらしい"赤"と"青"の映像イメージがしつこく展開していたのが印象的でした。調べてみたら、ダリオ・アルジェントの先輩格で、『血ぬられた墓標』(1960) で知られるマリオ・バーヴァ (Mario Bava) が特殊効果で参加していました。イタリアン・ホラーの根っこにはこの人ありきです。


『デアボリカ』(1973) / Franco Micalizzi (1973)

この曲は当時、関光夫さんの映画音楽番組で聴いて知りました。同じくイタリアン・ホラー映画。映画に中に登場する家族の夫の方は音楽プロデューサー役で、その映画の中で架空のプログレ・バンドが録音している曲がこれ。音楽を担当したフランコ・ミカリッツィ (Franco Micalizzi) が作った曲です。当時まだ斬新だったシンセを多用し、プログレっぽく、ソウルっぽくもあり当時、好きでしたね。
物語は家族の奥さんが悪魔に獲りつかれてしまいます。その奥さん、首が180度回転したり、緑の液体を吐きかけたり。その年大ヒットした『エクソシスト』(1973) の影響大です。
この奥さんを演じたのが、イギリス生まれの女優、ジュリエット・ミルズ (Juliet Mills) という人でした。

(ほんとは書きたかったのはこれ)
このジュリエット・ミルズいう女優さん、この映画の公開数年前にNHK総合テレビで放送していたアメリカ制作のテレビ番組『ぼくらの"ナニー"』(Nanny and The Proffessor-1970) で主演していた女優さんでした。
『ぼくらの"ナニー"』の大筋はロンドンからアメリカの3人子持ちの教授宅へやってきたお手伝いさんナニー。実はお手伝いさん、超能力の持ち主で......、という日本の『コメットさん』みたいなアメリカのコメディです。
僕はこのテレビ番組が大好きだったので、『デアボリカ』で悪魔に獲りつかれてしまうジュリエット・ミルズがちょっとショックでしたね。

この主題歌も大好きでした。
調べてみたら、 The Association に "Never My Love"、Mark Lindsay や Shelby Flint らに楽曲を提供したことで知られる Don & Dick Addrisi 兄弟によるグループ Addrisi Brothers が歌っていました。
久し振りに聴きましたが、やっぱりいい曲です。
二人のコーラスも素敵です。

Nanny And The Professor (Don & Dick Addrisi) / Addrisi Brothers (1970)

当時、NHK総合での放送はこのメロディに、日本語詩がついていたものが流れていたんですよね。その詩はこんな感じ。

「ぼ・く・らの〜"ナニー"は、そうさ、何でもできるんだ!」

どなたか覚えている方、いませんか〜(笑顔)

(富田英伸)




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