Seawind

Hold On To Love

1979 " Light The Light " POCM-5075/CD POLYDOR





 最近フュージョンを聞き返す快感に浸っているなかのです。こんにちは。
 いやあ、昔好きだったけど自分で持っていなかったアルバムがどんどんリイッシューされて、フュージョンの良さを改めて痛感するようになっちゃったので、ますますビンボーに拍車がかかって困ります。
 今年の夏は異常とも思える暑さ! プールや海が恋しくなりますよね。文字の通り「海風」に誘われるように紹介させていただく、Seawind。A&Mが Tommy LiPuma をプロデューサーに迎えてめでたく大ヒットとなったアルバム『Light The Light』は、なんつっても Pauline Wilson のキュートなヴォーカルに参ってしまいます。若々しくてハリがあって、地声でかなりの高音まで歌い上げる! 線は太いとは言えないけど、力強さがあって耳を奪われます。
 でもでも Seawind の魅力は、また強力なホーン・セクションにもありました。Jerry Hey やら Larry Williams やら Kim Hutchcroft やら、今では押しも押されぬ大御所が在籍していたんですもん。このアルバムでもソロはもちろん、のちの Jerry Hey Horns につながるホーン・アレンジが随所に見られます。かっこいいっす。


 テクニックばかりが先に立つような技巧派バンドとは違い、ヴォーカル・メインのバンドです。そこが好き。バックは Pauline の歌を盛りたてて、しかも各自の裁量で、ある程度自由に演奏してる。わたしの思うところのバンドの理想ですねぇ。
 ドラムスの Bob Wilson の書く曲もとってもすばらしいと思います。彼って、当時奥さんだった Pauline を支える寡黙なダンナさんってイメージ。ドラミングだってなかなかだし、このバンドの要として実は一番のキーパーソンだとわたしは思ってます。
 アルバム1曲目の「Hold On To Love」は、ホーンがすごく印象的に使われていて、Pauline の輝かんばかりのツヤツヤヴォーカルに、当時すごくインパクトを受けました。Seawind らしい1曲だと思います。ああ、あの夏は帰っては来ないけど、Seawind とともにずっと心にあるなんてステキだわ〜…(トオイメ)

(なかのみどり)




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