The Happenings

I Got Rhythm

1967 " Back To Back " B.T.Puppy 1002/LP





 Gershwin の名ミュージカル・ナンバーが鮮やかに変身!まさに春にぴったり、爽やかな気分になります。
 The Happenings の前身は White Doo Wop のグループ、Four Graduates というグループで、「Lion Sleeps Tonight」で知られる名門コーラス・グループ、The Tokens に誘われ、彼らのレーベル、B.T.Puppy (犬のパピーのマークが可愛い!)から The Happenings として再デビューを果たしました。1966年にリリースした「See You In Setember」という曲も、Tempos という Doo Wop グループのナンバーを8ビートに仕立てたもの。この成功を受けて1967年、この「I Got Rhythm」をシングル・リリース。全米3 位のヒットとなりました。


 この「I Got Rhythm」を収録したアルバムは、The Happenings の2枚目のアルバムとなるのですが、サイドAは The Tokens 、サイドBは The Happenings という企画色の強いアルバム。アルバム全体のプロデュースは The Tokens が行っており、The Happenings には6曲中、3曲、曲を書き下ろしています。
 まず、サイドAの The Tokens で耳をひくのは、「I hear Trumpets Blow」で、トランペットの擬音をコーラス仕立てにした快活な1曲。アレンジは、Gorgoni,Martin&Taylor の Trade Martin が担当。また、 Goffin-King 作の「He's In Town」では、 Carole King 自身がアレンジを手掛けています。
 サイドBに目を向けると、1曲目の「I Got Rhythm」に続く「Goodnight My Love」は、 The Four Seasons に「Opus17」、「 Working My Way Back to You 」等を提供していた、 Sandy Linzer-Denny Randell の作品で、Frankie Valli と競作となりました。B面のアレンジを手掛けたのは The Tokens が手掛けた1曲を除き、Laura Nyro の『First Song』等を手掛けたニューヨークのベテラン、Herb Bernstein が担当、スマートなサウンドに仕上げています。
 サイドAの The Tokens ではロック色の強い実験的試みも見られますが、サイドBでは The Happenings の若々しいコーラスを生かしたポップで軽快な曲が並んでいます。The Tokens が提供した3曲も、The Happenings にぴったりの曲で、The Tokens よりもいい曲だったりします。これも親心なのでしょうか?(笑)

(富田英伸)





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