Real Thing

Rainin' Through My Sunshine

1999 "Children of The Ghetto/The PYE Anthology"
Sequel NEECD314/CD




 冒頭のしなやかなシンセサイザーの音色、心地よいリズム、自然に体が揺れ、グルーヴの雨で酔いつぶれてしまいそう。

 Real Thing は、60年代に Chants なるグループを組んでいた Eddy Amoo を中心に、兄弟の Chris Amoo、Dave Smith、Ray Lake の4人組として、イギリスのリバプールで結成されました。1976年、アルバム「Real Thing」でレコード・デビュー。 

 このたび、彼らがイギリス PYE に1976年から1980年に残した、3枚のアルバムからの曲を中心にしたコンピレーションが、Sequel からなんと2枚組でリイシューされました。さすが Sequel !、やってくれます。


 この " Rainin' Through My Sunshine " を始め、殆どの曲をメンバーの Eddy Amoo-Chris Amoo 兄弟が書いています。どれも素晴らしいメロディー・ラインを持っており、この Amoo 兄弟の優れたソングライティングには目を見張るものがあります。また、Tony Hall のプロダクションで働いていた白人のソングライター・チーム、Ken Gold - Micky Denne のチームが曲を提供しており、ヒットとなった" You To Me Are Everything "や " You"Can't Get By Without You "など明るくキャッチーな曲を書きおろしています。
 ファンクなナンバーもどことなく洒落ていて、アメリカのソウル・グループと一線を画しているのはこの Ken Gold - Micky Denne の影響が大きいのでは?Micky Denne はギタリストとして、Ken Gold はプロデューサーとしても Real Thing に関っています。
 ちなみに、Ken Gold - Micky Denne のソングライター・チームは、 「Denne & Gold」という名でAORセンス溢れるアルバムを 1978年にMCAからリリースしています。
 Real Thing のもう1つの魅力は リーダー、Eddy Amoo のけだるくしゃがれたファルセット・ヴォイス。この声はたまらない!という人も多いのでは。
 かつて、達郎さんは吉田美奈子さんをゲストに招いて行なったスタジオ・ライブ(東京FMスペシャル番組)で、この " Rainin' Through My Sunshine " を歌ったことがありました。とっても素晴らしいライブでした。
 達郎さん!、もう一度、あの感動を!

(富田英伸)






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