Up-Up And Away The Defeinitive Collection
/The Fifth Dimension
(Arista 18961-2)
 前述の The Fifth Dimension をはじめ、Laura Nyro の曲は数多くのアーティストに取り上げられています。観念的な詞や難解なコード・プログレッションの多い彼女が実に多くの人たちに取り上げられたというのはとても興味深いことです。これは彼女がミュージシャンズ・ミュージシャンであった証とも言えます。この項ではそうした多くのカヴァーの中から代表的なものをいくつかご紹介したいと思います。まずはくだんのThe Fifth Dimension。いくつかのアルバムで取り上げられていますがここでは彼女の曲 7曲をまとめて聴くことが出来るベスト・アルバム『Up-Up And Away The Defenitive Collection』が何と言ってもお奨め。



Stoney End/Barbra Streisand
(Columbia CK30378)

 お次はタイトルもそのものズバリ『Stoney End』という Barbra Streisand のアルバム。「Hands Off The Man」、「Stoney End」、「Time And Love」の3曲を収めたこのアルバムは Laura Nyro のカヴァー・アルバムとしては最も有名な一枚。「Stoney End」は全米6位の大ヒットとなりました。本業は女優ながら歌もなかなかのもの。Hal Blaine、Joe Osborn らレッキング・クルーを中心としたバックも好演奏でサポートしており聴きどころの多い一枚。

 


Blood,Sweat & Tears
(Columbia CK9720)


 大ヒットと言えば全米10位に入った Three Dog Night の「Eli's Comin」、(アルバム『Suitable For Framing』収録)、Blood, Sweat & Tears の「And When I Die」は全米2位(アルバム「Blood, Sweat & Tears」収録)と大健闘。ちなみにこの2曲がベスト10に入った1969年11月29日付のビルボード HOT100を見ますと、3位に The Fifth Dimensionの「Wedding Bell Blues」がランクインしており、何とベスト10に3曲もの Laura Nyro作品が並ぶという快挙を成し遂げています。



Different Drum/Linda Ronstadt
(Capitol 11269)
 多くの大物アーティスト達にも彼女の曲は取り上げられています。The Supremesは『Touch』というアルバムで「Time And Love」を取り上げています。 The Four Seasonsの Frankie Valli がカヴァーした 「Emmie」は意外な1曲。また御大Sammy Davis Jr. やFrank Sinatra などにも取り上げられており幅広いジャンルのアーティスト達に彼女の曲は受け入れられています。そして、やはり女性アーティスト達からの支持は根強いものがあります。Petula Clarkは1971年のアルバム『Warm And Tender』で「Time And Love」を取り上げていますし、Anita Kerr は「I Never Meant To Hurt You」をカヴァーしています。また Lesley Goreは「Wedding Bell Blues」を Linda Ronstadt は1974年のアルバム『Different Drum』で「Stoney End」をカヴァーしています。そして、 『Gonna Take A Miracle』で共演したLabelle は 「Time And Love」を取り上げて敬意を表しています。


Shapes & Patterns/Swing Out Sister
(Polygram 534741-2)


Time And Love The Music Of Laura Nyro
(Astor Place TCD4007)
 最近では Swing Out Sister が1997年のアルバム 『Shapes & Patterns』で「Stoned Soul Picnic」を取り上げています。



 最後に Laura Nyro へのトリビュート・アルバムにも触れておきたいと思います。1997年彼女の死の直後に、元 The Fifth Avenue Band の Peter Gallway プロデュースのもと、13組の女性アーティストによって綴られた『Time And Love:The Music Of Laura Nyro』と題されたこのアルバムには、Phoebe Snow、Suzanne Vega、The Roches、Holly Cole などが参加しており、現代的な視点からのユニークな解釈を持った曲も多く、Laura Nyroの楽曲の奥の深さを感じさせてくれます。聴きものは Jane Siberry の 「When I Think of Laura Nyro」という Laura Nyro のメドレー。深い愛情を感じる1曲です。また、インナー・スリーブにはアーティストそれぞれの Laura Nyro への思いが綴られており、彼女の音楽が実に多くのシンガー達に大きな影響を与えてきたことを伺わせています。



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