城之内早苗
+寺内タケシとブルージーンズ
神栖町民音頭




 きれいなジャケットがついていて、持つと質感がある。しかも音まで出る!

 こんな小話しをどこぞのコレクター雑誌で読んだことがありますが、レコード集めには、切手に始まる『もの集め』と同種のたのしさもあるものです。時には自分でも変だなあと思いつつも、系統立てて集めないと気が済まない。たとえ中の音楽が、そのあれですな…少々しょうもないかもしれない…、というのが予感できたとしても。

 「神栖町民音頭」合併30周年・町制施行15周年記念とあります。茨城県の神栖町が作った自主製作の4曲入りシングル盤。なんでこんなものがあるのかというと…

 1985から87年あたりにかけて、「おニャン子クラブ」の旋風が吹き荒れたのをご記憶の方も多いかと思います。フジテレビ系列で「夕焼けニャンニャン」が毎日5時からあって、そこに出演のおニャン子たちが、次々にレコードを出して、大ヒットを記録していた。トップ10ヒットも20曲以上はあったのではと思います。今の「モーニング娘。」を少し幼稚にした(あるいはケバくなくした)ような感じともいえます。

 それで、なかなかいい曲がある(『秋元康/後藤次利』の絶頂期)、音楽的にしっかりしている(河合その子)、ちょっと気になる子がいる(ゆうゆとか満里奈とか)、かっこいい(国生さゆり)、などの理由で少しずつシングルを買っていったのが運の尽き。その時既に、ビートルズの英米盤バージョン違いやナイアガラですっかり鍛えられていた私は、こっち収集道にも迷い込んでしまいました。集め出すと簡単なもので、新プもまじめに買っていましたが(シングルだけでポスターくれるレコード会社の気前良さ!)、中古安値でどんどん揃ってしまいました(だから端にホチキスの穴があいているのもある!)。

 おニャン子はアイドルですから、文献もといアイドル本も色々出ておりました。私は GOLD MINE とか、RECORD COLLECTOR 誌などを隅まで読む傍ら、「扶桑社の本」も熟読してしまっておりました。そこに書いてあったのがおニャン子の一人、城之内早苗の紹介。「民謡の星、『あじさい橋』の前に地元で音頭を吹き込んだのがデビュー」なんてことが書いてあるわけですよ。欲しくなりましたねー。ぜひ聞いてみたい。ということで、町役場の電話番号を調べて、送ってもらったのがこのシングルです。

 さて、これが聞いてビックリ。作編曲が寺内タケシ(彼もご当地)、4曲収録されていて、A面から「神栖町民音頭」「神栖マーチ」「神栖歌謡曲」「神栖フュージョン」。4曲ともおなじ曲なんですが、演奏のブルージーンズの活躍(?!)もあって楽しめます。今回聞き直してみたら、B1の歌謡曲編が一番よいと思いました。無理がない(笑い)というか手慣れていて、安心して聞くことができます。いずれにせよ、城之内早苗さんはいまだに活躍されていますし、町役場の人が親切だったのは今でも覚えています。今でも盆踊りでかかるのかな?


 おまけですが「神栖町民音頭」を探す際に、シングルがごそっと出てきましたので一部写真にとってみました。箱から取り出すのはすごく久しぶりだなあ。

おニャン子クラブ
じゃあね

 あっさり「卒業」した「なかじ」記念の曲。おニャン子らしさに溢れている。写真の最前列に、新田、福永、内海というのもまた、当時のおニャン子らしさに溢れている。


うしろゆびさされ組
バナナの涙

 昭和の最後を飾る童謡。秋元康氏は続けてうしろゆびに「象さんのすきゃんてぃ」「渚の『・・・・・』」(かぎかっこと読む)と後藤次利作編曲で痛快なポップを提供し、最後は高井麻巳子の責任を取る(笑い)


河合その子
青いスタスィオン

 工藤静香が現れるまで歌唱力No.1。なぜかフランス風という売り方をされていたが、納得させるものがあった。後藤さんのこの曲には今でもハッとさせられる。


渡辺満里奈
ホワイトラビットからのメッセージ

 可愛い満里奈ちゃん。今でもテレビに出ているのが嬉しい。会って話ししてみたい


(たかはしかつみ)




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