当時クラスの女の子はみんなミーちゃんかケイちゃん。ちょっと大人っぽいひとみちゃんは山口百恵だったけど。

　年に1回クラスでお楽しみ会っていうのがあって、学級会で決めた催し事を給食食べて午後からやるんですけど、5年生の時僕たちはみんなでお菓子とジュースを持ち寄って、リクエスト大会をやったんです。そんな企画を考えるオタク野郎はだれあろうこのワタシ。

今も20数年前も考えていることが同じ。進歩のないやつ。家にあった、SONYのモノラル・ラジカセにテレビの歌番組から録りためたカセットテープを2本持って行って（これは大変だった。なんつったってライン録りなんて知識はないから、茶の間のテレビのスピーカー部分にラジカセを近づけて家族じゅうを黙らせて録音するわけです。でもお袋が「はよ勉強せんね〜！」って声を張り上げるもんだからせっかくの苦労が水の泡、なんて事がたびたびありました。）とっかえひっかえリクエストを受け付けるんですが、当然持っていない曲もいっぱいあったりして、「それないからこっちね」とか言いながら無理矢理自分の好きな曲かけたりしてました。ピンク・レディーをかけると女の子達が喜んで踊り出すのだけど、個人的にはランちゃんのいるキャンディーズの方が好きだったなあ。

　「UFO」をかけたときにせっかくだからみんなで屋上に行って踊ろうって先生が言い出して、それが冒頭のシーンな訳です。

　当時TBS系で始まったばかりの「ザ・ベストテン」はテレビの歌謡番組としては画期的でした。あくまでも各種データから集めた客観的なチャートをもとにその歌手がどこにいようが執拗に追っかけて行って生で歌わせる。今は亡き松宮一彦アナの溌剌とした姿も記憶に残っています。憧れのスターが駅のホームや地方の観光地で歌う姿に妙な親近感を覚えたりしたもんです。スタジオでの豪華なセットも毎回見逃せず、金曜日の朝学校での話題は決まって「ザ・ベストテン」でした。

　ピンク・レディーのこの曲はこの番組が始まったときに初めて1位を獲得した曲でもあります。ちょっぴり太めな二人の明るいお色気が何と言っても魅力的でしたね。今聴き返してみるとB面の「レディーX」のラテン調ディスコも捨てがたいですね。

・・・ひとみちゃん元気かなあ。