達郎書き起こしプロジェクト by ロック軍曹とサーカスタウン

2001/02/11 Sunday Song Book「70〜80年代 Black Vocal & Instrumental Group特


集」

竹内まりや/真夜中のナイチンゲール 2001/02/28 発売予定 Single *1
The Commodores/Brick House 1977『Commodores』*2
Atlantic Star/Touch A Four Leaf Clover 1983『Yours Forever』*3
Dazz Band/Gamble With My Love 1982『Keep It Live』*4
New Birth/Dream Merchant 1975『Blind Baby』*5
Breakwater/No Limit 1978『Breakwater』*6
Maze Featuring Frankie Beverly/Silky Soul 1989『Silky Soul』*7

*1 TBSドラマ「白い影」主題歌。
*2 全米ベスト10ヒット。Produced by James Anthony Carmichael.
*3 全米Soulチャート4位。全米チャート87位。Produced by James Anthony
Carmichael.
*4 8人編成のバンド。
*5 全米SoulチャートNo.1。オリジナルはJerry Butler、1967年。Leslie
Wilson(lead vocal)。
*6 Philadelphiaの8人編成グループ。作曲はGrey & Hanks。
*7 リードボーカルのFrankie Beverlyを中心とする9人編成グループ。
全米SoulチャートTop10ヒット。Marvin Gayeへのトリビュートソング。

内容

・Vocal & Instrumental Groupとは

「歌だけのグループはVocal Group、Venturesなど演奏だけのグループは
Instrumental Group、両方やるのがVocal & Instrumental Group。アメリカ
では、特に黒人の音楽では歌う人と演奏する人がはっきり分かれていたんです
が、60年代のBeatlesを代表とするイギリスのバンドブームの影響を受けて、
黒人でも歌いながら演奏するグループが60年代に出てきました。本格化するの
 が70年代で、ディスコやクラブで演奏するのに歌だけバンドだけだと経費がか
かるので、歌と演奏とついでにブラス隊も込みでやっちゃえば、いろんなとこ
動いて営業がやりやすいという訳。だんだん人数が増えて大所帯バンドが70年
代の中期から80年代の中期に(流行った)。その後はテクノになるから、ぐっと
ユニット化して人数が減るのですが。その10数年は黒人バンドの全盛時代で、
沢山のヒット曲や名グループがありました。その中からほんの掠る程度ですが
特集をやらしていただこうかと。」

・Commodores

「元はAlabama出身の学生バンドで、70年代にはMotownを代表するグループに
なった。70年代のCommodoresは最高のグループです。Lionel Richieがメロー
路線へ行ってから賛否渦巻く世界になりましたが、70年代のFunk Band/Dance
Music Bandとしての彼らは誰もが認める名グループ。」

・Atlantic Star

「大所帯バンドの中には紅一点、女性が居るパターンが多かった。Rose Royce,
Midnight Star, Switch, Starpointなど。Atlantic Starもそういうグルー
プの一つ。New York出身ですがCaliforniaのA&Mレーベルから1978年にデビュ
ー。日本では80年代後期の人数が減ってテクノ化してからの方が有名になりま
したが、音楽的には1980年前後のA&M時代の方が圧倒的に人気がある。リード
ボーカルのSharon Bryantはキュートないい声をしている。オーバーアクショ
ンじゃなくて素直な歌い方で。こういう黒人ボーカリストは今は居ませんね。
彼女は後に脱退してソロボーカリストとなりました。」

・Dazz Band

「(リクエストを貰って)私、この曲は知らなかったですがいい曲ですね。この
前作から「Let It Whip」というベスト10ヒットを出しています。余談ですけ
ど、接触不良かどうかわかりませんが右チャンネルのエコーが死んで出てない
んですよ。左しか出てない。きっとエコーマシンをつないだ時に接触不良で右
だけ出てないのを誰も気付かないでそのままミックスしたんじゃないかな。他
の曲はちゃんとエコーが出ているのに(笑)。業界人なもんでそういうところ
が気になって、笑ってしまいました。」

・Black Musicのステージ

「Black Musicに限らず歌手のステージはレコードと大分音が違う。レコード
はスタジオミュージシャンできっちりつくられているんですが、往々にしてツ
アーに出るバンドは一階落ちる。特にリズム&ブルースはそういう人達が多い。
ライブを見に行くとがっかりする。Barry Whiteなんか弦とブラスは日本人、
リズムセクションの4人だけが黒人でしたが、それもステージ用の営業バンド。
まったく雰囲気が違ってしまう。そういうとこへ行きますと黒人バンドという
のはレコードとライブが全く同じ音がする。70年代と80年代のブラック物はそ
ういうバンドしか見に行かなかった。Commodoresのライブとか全く何の心配も
なく見られる。こういうのも黒人バンドの良いところ。」

・New Birth

「Love,Peace & HappinessというVocal GroupとNite-Litersというインスト
グループをくっつけて誕生した。この時点で12人、最大で15人までいた時代が
がある本当の大所帯バンド。レコード会社はRCAというR&Bに理解の薄いところ
なので大ヒットはなかったですが、大変に実力のある素晴らしいグループ。私
がRCA在籍時にテスト盤でNew Birthの新譜をよく貰いました。「Dream
Merchant」はJerry Butlerのオリジナルより優れてます。Leslie Wilson
の素晴らしい声をご堪能ください。」

・Breakwater

「90年代にフリーソウルなんていう訳のわかんない言葉が流行った時代があり
まして、そうした運動には全く共感できなかったのですが、そのお陰でこうし
た埋もれていたグループがCD化されましたから、世の中に悪いことはないとい
う感じがいたします。」


今後の予定ですけど、

・2/18も引き続き「70〜80年代 Black Vocal & Instrumental Group特集」
# 来週も大変ら。
・2/25は「ギタリスト特集(日本編)」を予定。
・3月には「リクエスト特集」。
・また「珍盤・奇盤特集」「わがままリクエスト」を企画中。
・やると言っていてまだやっていない特集、「イージーリスニング特集」、
「Four Freshmen特集」など。しつこく督促してくれればその内やるかも、
そのこと。


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